ワンヘルス(One-health)とはヒト-動物-環境の健康・健全性を1つと捉え、これらを一体的に保全しようとする考え方で、人獣共通感染症などへの対策として世界的にその取り組みが進められています。抗生物質の効かない細菌 (薬剤耐性菌)は、感染すると細菌感染症の治療が困難になることから、ヒトや動物の分野で問題となっています。近年では、環境中からも薬剤耐性菌が検出され始め、この問題を解決するには,様々な分野の垣根を超えたワンヘルスのアプローチが重要となります。
私の研究室では、環境中における薬剤耐性菌のまん延実態や拡散状況を遺伝子解析などの技術を駆使した研究を行っております。最近では、県内の河川流域環境とそこに生息する野生動物が保有する薬剤耐性菌の発生動向の調査を開始しております。研究を進めることで、環境・野生動物から家畜・ヒトへの伝播のリスクを明らかにすることで、地域のワンヘルスに貢献したいと考えております。
准教授 西山 正晃(環境微生物学)
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